妊娠前から推奨されている葉酸ですが、
いつまで飲み続ければ良いの?と
疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
葉酸サプリをやめる目安はいつなのかについて
お伝えしていきますね。
葉酸はいつまで飲むのが良いの?
最も葉酸を必要とするのは妊娠前(妊娠1ヶ月前)から
授乳期までとされています。
元々葉酸はカラダにとって大切な栄養素なので、
老若男女必要なのですが、特に女性のこの期間には
葉酸の摂取が重要とされています。
妊娠前に必要な理由
・着床促進や着床したあとの受精卵の成長を助ける効果。
葉酸は造血作用があることから、子宮内膜の強化や、
血行促進につながります。
それによって着床しやすくなり、また子宮内膜の環境が
良くなることで着床の定着率をあげてくれます。
妊娠中に必要な理由
【初期】
・胎児の先天性の障害リスクを低下させる(妊娠12週目まで)
妊娠7週目までに、神経管の形成が終わり、
11週目までに頭や胴体・足が出来上がります。
もっとも細胞分裂が活発なときに
葉酸がとても必要なのです。
葉酸はDNAやたんぱく質の合成に関わる大切な栄養で、
不足すると正しい細胞分裂ができず、
神経管の一部が飛び出てしまう「二分脊椎」や「無脳症」になる
可能性があります。
また、8週目から脳脊・髄液の循環が始まり、
そこでうまく形成されないと「水頭症」になる可能性があります。
・胎児の自閉症障害になるリスクを低下させる
ある研究で妊娠4週前~妊娠8週目の間葉酸を
摂取していた子どもをみると、言語発達遅滞の子が
減少していることがわかりました。
・流産・死産のリスクを低下させる
流産の原因のひとつとして胎児の発育不全があり、
それを予防する意味で葉酸の活躍が期待されています。
また、化学流産や繋留流産の原因のひとつである
子宮内の環境が整っていないというところにおいても、
葉酸の妊娠前からの効果として期待される
子宮に良い影響を与えることが結果、
リスクを低下されることにつながるとされています。
【初期~後期】
・つわり軽減
つわりの原因のひとつとして
「自律神経の乱れ」があります。
葉酸は脳・神経に働きかけ、
リラックスさせる効果があります。
葉酸が自律神経を整え、つわりを軽くする
効果が期待できるとされています。
・免疫力をあげる
妊婦さんは免疫力がさがり、病気などに
かかりやすくなってしまいます。
葉酸は免疫細胞を作る「たんぱく質の合成促進」に
関わる栄養なので、摂取することでその免疫細胞を生成し、
免疫力をあげる働きにつながります。
・貧血予防
胎児を育てることで、母体から多くの血液や
栄養が運ばれています。母体の血液が不足しがちなので、
葉酸を摂取し血液生成をサポートする必要があります。
授乳期に必要な理由
・産後の子宮回復のサポート
細胞分裂に大きく関わる葉酸を摂取することで、
傷ついた子宮を回復させる助けになってくれます。
・質の良い母乳を作る
葉酸は造血ビタミンというほど、
血液生成に関わる栄養です。
母乳は母体の血液から作られるので、
母体も赤ちゃんにも血液を作ってあげなければなりません。
葉酸を摂取することで血液の生成をサポートし、
栄養たっぷりの母乳を作り出してくれます。
母乳で赤ちゃんに十分な栄養をおくれなければ、
赤ちゃんの発育にも大きく関わってきます。
・抜け毛防止
産後の抜け毛に悩む人も多いかと思います。
ホルモンバランスの変化や母乳に栄養が取られることが
原因とされています。
髪はたんぱく質なので、その合成促進効果のある
葉酸を摂ると防止につながります。
また、造血作用による血行促進から
頭皮の環境をよくすることやホルモンバランスに
関わる自律神経に働きかけることで、
抜け毛予防につながるとされています。
・産後うつの予防効果
マタニティブルーやめまい・不眠・いらいらなど
多くの症状があらわれる産後うつ。
自律神経の乱れが原因とされているので、
脳の神経系に大切な葉酸を摂取することで、
予防につながります。
まとめ
女性は特に必要なのが、妊娠前から
授乳期ということがわかりました。
妊娠初期が640μg・妊娠中は440μg、
授乳期は340μg。
その時期より量は減りますが、
非妊娠時女性の1日の葉酸摂取推奨量は240μgとなっています。
食材にも多く含まれる葉酸なので、サプリの量を減らしたいという方は
食べ物からの摂取を意識されるとよいかもしれません。
葉酸はとても大きな役割を持ち、
なくてはならない栄養素と言っても過言ではないです。
ちょっと意識して摂るとあなたにも赤ちゃんにも
嬉しいことがたくさんですよ。